ディオゲネスの宴

漫画の紹介と、感想を書いていきます。 『BLAME!』全話紹介&解説を書いて行っているのですが、大分放置しておりすみません。桜井のりおは神。

【NOiSE 全話紹介&解説】 第六章 聖地

裾野が珪素生物の拠点を襲撃して、刀を取り戻す。しかし最終的には都市の暴走と、珪素生物の繁栄を止めることはできなかった。

 

・超スピードの裾野。この後の弐瓶作品によく出てくる、雑魚勢力が短い時間に圧倒される描写だ。一応裾野は手がもげているので、珪素生物側も頑張っているのだろう。

珪素生物は数が大分増えている。ネットからのダウンロード窃盗技術が安定したのだろう。セーフガードは正規の接続権を持たない存在を積極的に排除していくのだから、貧しい人を中心に珪素生物になって自衛したい人も増えたことだろう。そうした人々を取り込んで、教団も大きくなっていったに違いない。

・裾野はそんなことはお構いなしにバシバシ殺していく。こんなところも、ちょっと霧亥と重なるところがある。また、サナカンと重なるところもある。霧亥も相応の理由があり、珪素生物を憎むのだろう。


・クソデカ珪素生物君。俺いっつも思うんだけど、リンベガとか都市移動しにくいと思うんだけど。どうなんでしょ。

・裾野の奮闘むなしく、珪素生物の増殖は止められなかったようだ。

・また、ネットスフィアというか、その警備部門のセーフガードの目論見は見事に破たんして、守るべきはずの人間は消え去ってしまった。俺思うんだけど、正規の接続ができる人間って、人類全体の割合からするとかなり少なかったのではないだろうか。選民的・特権的な階級。物語ではそこを逆手にとられて、ネットスフィアのシステムを統御する資格を持つ人間がいなくなってしまった。他方で、ネットスフィアは都市の管理をほぼ一任されているだろうから、そのまま暴走してしまい、都市は拡大の一途をたどる。珪素生物としては、アンコントロールな都市の状態は棲むのに最適な構造。以前考察したように、正規の接続者不在+都市の暴走というシチュエーションは珪素生物がある段階で達成したことがらなのかもしれない。


クローサーはいつの間にか死んでてちょっと面白い。けれども、どこかで裾野とクローサーにも、ドモとイコみたいに何か物語があって、それで別れがあったのだろう。裾野は一人になってしまった。弐瓶世界ではこれは結構厳しい。珪素生物も、『バイオメガ』の東亜重工のエージェントも、『人形の国』のエスローとタイターニア、あるいはケーシャたちは複数で任務を遂行する。裾野はそれができなくなってしまった。ただ強力な武器を持って都市をあてどなく彷徨う。裾野にも、長い人生の中で、霧亥にとってのシボや、裾野にとってのクローサーのようなパートナーが再び現れたのだろうか。それはわからない。