ディオゲネスの宴

漫画の紹介と、感想を書いていきます。 『BLAME!』全話紹介&解説を書いて行っているのですが、大分放置しておりすみません。

漫画

『とっても!ラッキーマン』と『斉木楠雄のΨ難』と

ガモウひろし『とっても!ラッキーマン』は毒のあるギャグ漫画だった。当時子供だった私でもその毒を何となく感じ取っていたし、今改めて読んでみても大人向けな表現やギャグがちりばめられていたりして、この漫画がただの少年漫画ではなかったことをうかが…

パープル式部

ディオゲネスの宴は『パープル式部』を応援しています。 この漫画はヤングジャンプで不定期に掲載される漫画だ。流行の言葉や、ネット上の流行ジャーゴンをまぶしながら、結婚コンサルタントのパープル式部が29歳独身の青木ちゃんにからむ、という謎のコンセ…

完全コミック版 グラハム・ハンコック『神々の指紋』

かつて一世を風靡したオカルト本『神々の指紋』の内容をコミックにしたもの。南極大陸にかつて超古代文明があり、エジプトや中南米などの文明へその知識が継承されたというのが大まかな論旨だ。日本で流行ったのは1996年から1997年くらいの時期だ。コミック…

シドニアの騎士11巻の感想

12巻の感想はこちらです。 弐瓶勉は多分「ヒロイン候補」にこれから残酷なことをすると思うよ。 シドニアを彩る「ヒロイン候補」 『シドニアの騎士』は弐瓶勉的サイバーパンクSFの最新鋭の実践の場だ。人間という存在が大きな科学力の前で変形され、一般的…

斉木楠雄のΨ難

今ジャンプで読むべきはこれ。まさにこれ。 主人公斉木楠雄は万能の超能力者で、超能力を使役してあらゆる漫画でありがちな「お約束」を面白おかしく打破しギャグにする。斉木以外の登場人物もみな個性的で「濃い」連中で、一見すると無敵に見える斉木の日常…

本当に伏線は回収しなくてはならないの?(浦沢直樹『MONSTER』)

浦沢直樹『MONSTER』。この漫画は浦澤のキャリアの中で、最近の『21世紀少年』『BILLY BAT』に連なるミステリ漫画路線の起点になった漫画だ。 この辺りから浦沢を評して「導入は面白いが風呂敷の畳み方がよろしくない」だとか「5巻くらいまで面白い」だとか…

西村ツチカ『なかよし団の冒険』『かわいそうな真弓さん』

いま最も挑戦的な漫画家といえば西村ツチカだろう。 新しいものに対してはなかなか言葉を持ちえない。既存の言語で語れない。だから新しいのだ。ここ2年の西村ツチカはまさにそんな感じで着実に力を伸長してきた。要は、とにかく凄いのだ、読んどけ!ってこ…

弱いぜ!植物系能力者

植物系能力者の悲哀 バトル漫画を中心に、植物系能力を駆使するor植物に由来するキャラはそれなりにいるが、いかんせん弱い。弱すぎる。 この原因は割と自明で、火や雷や氷や水を駆使する能力者に比較すれば、植物は非常にフラジャイルな存在だ。熱にも寒さ…

独身OLのすべて

たまにはwebで連載されている漫画でも紹介する。『

ヒトヒトリフタリ

このたび無事最終回を迎えたが、私は6巻までしか読んでない! この漫画の良いところは、作品の中でのキャラクターたちが抱える問題や目的がやたらとはっきりしていることだ。主人公の春日総理は寿命が定まっていて、それが明示される形でストーリーが進んで…

人間昆虫記

手塚治虫といえばこれ。連載時期は1970年から1971年。手塚のキャリアでいえば人気がやや低迷していた時代であるという。 十村十枝子という主人公の女性は、他人の能力を完全に模倣できる。あまつさえ模倣した人物を退け、なり変ってしまう。だから彼女は有望…

いきいきごんぼZ

『いきいき』と『空が』の2012年 『空が灰色だから』について触れたからには、『いきいきごんぼ』(その後『いきいきごんぼZ』に改題)にどうしても言及せねばなるまい。 同じ週刊少年チャンピオンで、同時期に連載が開始された漫画なのだが、エロ・うんこ…

空が灰色だから

「サブカル」?「サブカル」! 「サブカル」と人が言う時、その裡にどういう意味を込めているかはかなり判然としないが、阿部共実『空が灰色だから』は少なくともサブカルサブカル言われる筋の作品だった。 好意的な感想には「これを読んで圧倒された!」的…

チェンジング・ナウ

「ドッグファイター」見参 ちょっと古いけれど、ちょっぴり悲しい、忘れられない思い出の漫画。UMA『チェンジング・ナウ』。 この漫画は特撮ヒーローモノに題材を取り、その「お約束」を逆手にとってギャグ漫画にした作品だ。主人公は変身ヒーローだが、「ド…

こうの史代を考える

なんか『はだしのゲン』が大変ですね。だからこそこうの史代だ。 中沢啓治『はだしのゲン』の配架問題で揺れる昨今だ。中沢亡きあと、原爆を題材にした漫画を手掛ける作家といえば、こうの史代を挙げることができるだろう。 『はだしのゲン』が作品としてど…