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ディオゲネスの宴

漫画の紹介と、感想を書いていきます。

斉木楠雄のΨ難

今ジャンプで読むべきはこれ。まさにこれ。 主人公斉木楠雄は万能の超能力者で、超能力を使役してあらゆる漫画でありがちな「お約束」を面白おかしく打破しギャグにする。斉木以外の登場人物もみな個性的で「濃い」連中で、一見すると無敵に見える斉木の日常…

かいけつゾロリのドラゴンたいじ

ついに私は恥ずかしさを乗り越えて図書館で『かいけつゾロリ』の刊本を借り出すことに成功した。今後、適宜一冊ごとに感想を述べて行きます。 『ゾロリ』から考えよう。 そのねらいは以下の通りだ。『ゾロリ』のような絵本は、子供たちがマンガを楽しむため…

4コマよみに与ふる書

2014年2月3日追記 大きく取り上げ引用したにもかかわらず、アンサイクロペディアの「4コマ読みに与ふる書」項(現在はUnbooksに移行)を「四コマ読みに与ふる書」と誤記していました。 ここにお詫びして訂正します。 今回は毛色を変えて、「4コマ漫画」論と…

本当は『かいけつゾロリ』の感想を書きたい

ブログを始めた目的は、普段なんのことなく読んでそのままのマンガについて、なにか書きのこせることはないか、と挑戦するためだった。幾度かブログを変えてチャレンジしているけれども、思い入れの強い漫画ほど、言葉で言い表すことが難しい。尾玉なみえと…

本当に伏線は回収しなくてはならないの?(浦沢直樹『MONSTER』)

浦沢直樹『MONSTER』。この漫画は浦澤のキャリアの中で、最近の『21世紀少年』『BILLY BAT』に連なるミステリ漫画路線の起点になった漫画だ。 この辺りから浦沢を評して「導入は面白いが風呂敷の畳み方がよろしくない」だとか「5巻くらいまで面白い」だとか…

西村ツチカ『なかよし団の冒険』『かわいそうな真弓さん』

いま最も挑戦的な漫画家といえば西村ツチカだろう。 新しいものに対してはなかなか言葉を持ちえない。既存の言語で語れない。だから新しいのだ。ここ2年の西村ツチカはまさにそんな感じで着実に力を伸長してきた。要は、とにかく凄いのだ、読んどけ!ってこ…

麻宮騎亜『快傑蒸気探偵団』

この漫画は、蒸気が異常に発達した「蒸気都市」を舞台にした探偵漫画だ。ヤングジャンプ連載。主人公鳴滝は探偵少年だ。彼はスチームシティを舞台

震災後を『COPPELION』(コッペリオン)と歩む

おいおいいつの間にかアニメが始まってるじゃねーか。私は漫画しか見てないが。私たちの時代経験として読んでおかねばらなない漫画だ。 豪華なSF的ガジェット、女の子ガジェット 舞台は放射能で汚染された近未来の東京。お台場の原発がメルトダウンし、20年…

弱いぜ!植物系能力者

植物系能力者の悲哀 バトル漫画を中心に、植物系能力を駆使するor植物に由来するキャラはそれなりにいるが、いかんせん弱い。弱すぎる。 この原因は割と自明で、火や雷や氷や水を駆使する能力者に比較すれば、植物は非常にフラジャイルな存在だ。熱にも寒さ…

独身OLのすべて

たまにはwebで連載されている漫画でも紹介する。『

シュトヘル

あらすじはwikipediaによればこんな感じ。 13世紀初頭、蒙古(モンゴル)軍による西夏国(タングート)侵攻が続く時代に、「悪霊(シュトヘル)」と恐れられた女戦士がいた。 時代は変わって現代。高校生・須藤は、燃え盛る建物と死が満ちる戦場を夢に見続け…

夜明けの図書館

図書館の専門職員「司書」にスポットを当てた漫画。「司書」さんは普段、蔵書の整理や図書館での窓口業務を行なうほか、利用者が知りたいことや疑問に思っていることに対して調査し、情報を提供する業務「レファレンス」も行なう。 本作では、この「レファレ…

田中一行『イコン』

内省型主人公は今日も掛け値なしに思考をぶっ飛ばす! この漫画は、アフタヌーンで2011年5月号から2012年1月号まで連載された漫画だ。人を思いのままに操れる石板を手に入れた青年が主人公。 能力を奪おうとする敵と対峙する中で、主人公は絶対的な能力を使…

大相撲刑事

ああ大相撲刑事 この漫画はジャンプで連載されたギャグ漫画だ。ただそんなに面白くなくて、10週くらいで打ち切られた漫画だ。『大相撲刑事』は、内容があまりにくそすぎた。多分wikipediaの記事のキャラ説明のほうが漫画本編より面白い。あれは『大相撲刑事…

ヒトヒトリフタリ

このたび無事最終回を迎えたが、私は6巻までしか読んでない! この漫画の良いところは、作品の中でのキャラクターたちが抱える問題や目的がやたらとはっきりしていることだ。主人公の春日総理は寿命が定まっていて、それが明示される形でストーリーが進んで…

人間昆虫記

手塚治虫といえばこれ。連載時期は1970年から1971年。手塚のキャリアでいえば人気がやや低迷していた時代であるという。 十村十枝子という主人公の女性は、他人の能力を完全に模倣できる。あまつさえ模倣した人物を退け、なり変ってしまう。だから彼女は有望…

いきいきごんぼZ

『いきいき』と『空が』の2012年 『空が灰色だから』について触れたからには、『いきいきごんぼ』(その後『いきいきごんぼZ』に改題)にどうしても言及せねばなるまい。 同じ週刊少年チャンピオンで、同時期に連載が開始された漫画なのだが、エロ・うんこ…

空が灰色だから

「サブカル」?「サブカル」! 「サブカル」と人が言う時、その裡にどういう意味を込めているかはかなり判然としないが、阿部共実『空が灰色だから』は少なくともサブカルサブカル言われる筋の作品だった。 好意的な感想には「これを読んで圧倒された!」的…

石黒正数『外天楼』をよむ

『外天楼』は伏線回収漫画にあらず 石黒正数『外天楼』は誤読されている!(はぁ、我ながら大きく出たもんだ) 外天楼 (KCデラックス)作者: 石黒正数出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/10/21メディア: コミック購入: 34人 クリック: 529回この商品を含む…

アゴなしゲンとオレ物語

00年代を代表する下劣 この漫画は、トラック運送業を営むゲンさんと社員のケンヂを中心にした、エロ・下ネタなどくだらない内容をクソみたいに盛り込んだ21世紀初頭を駆け抜けた本当に良い意味でファック気味にシットなギャグ漫画だ。 アゴなしゲンとオレ物…

浦安鉄筋家族

前回は短い間にものすごいきらめきを見せたギャグ漫画『チェンジング・ナウ』の話を書きましたが、今回は持続的にきらめくギャグ漫画『浦安鉄筋家族』。 ある人は言う。「浦安は中学生まで」。 確かにそうかもしれない。しかし浦安の話を向けると「まだやっ…

チェンジング・ナウ

「ドッグファイター」見参 ちょっと古いけれど、ちょっぴり悲しい、忘れられない思い出の漫画。UMA『チェンジング・ナウ』。 この漫画は特撮ヒーローモノに題材を取り、その「お約束」を逆手にとってギャグ漫画にした作品だ。主人公は変身ヒーローだが、「ド…

こうの史代を考える

なんか『はだしのゲン』が大変ですね。だからこそこうの史代だ。 中沢啓治『はだしのゲン』の配架問題で揺れる昨今だ。中沢亡きあと、原爆を題材にした漫画を手掛ける作家といえば、こうの史代を挙げることができるだろう。 『はだしのゲン』が作品としてど…