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ディオゲネスの宴

漫画の紹介と、感想を書いていきます。 『BLAME!』全話紹介&解説を書いて行っているのですが、大分放置しておりすみません。

【BLAME! 全話紹介&解説】LOG12 大嚢王

上の階層にやってきた二人。遠くに謎の円筒状の構造物を見かける。近くの集落では人間がセーフガードの襲撃を受けており、統治局が防衛にあたっていたが防ぎきれなかったようだ。セーフガードの中に上位のものがあり、霧亥は謎の微小構成体を注入されて昏倒する。なんとか逃れた二人は瀕死の統治局代理構成体から、円筒状の構造物がネットスフィアが正常に機能していた時代からあるものと告げられる。統治局は円筒状の構造物にアクセスすることはできないが、霧亥たちが独自に探索することは可能だと言う。

 

・遠くに東亜重工を望む二人。絶景だ。ここ、この漫画で一番好きな風景だ。この漫画で一番遠距離を描いているのではなかろうか。この後、近づくと東亜重工はとんでもなく巨大な円筒であることが分かる。適当な目算だが。シドニアが直径5キロ、高さ25キロ強だったがそれくらいかな? もうちょいでかい気がする。・・・ともあれ、それがこの話ではその東亜重工がすごく遠くに小さく見える。物語ではさっさと東亜重工に接近していくが、実は多分相当時間をかけて霧亥たちは移動しているに違いない。目的地まで数千キロくらいあるんじゃないだろうか。こんな遠近感、他の漫画で見たことが無い。素晴らしい。

・近くには全滅した集落。シボによればシボたちの種族とかなり前に系統分岐したという。多分、この集落の人々も電基漁師たちと同じく東亜重工から植民したのではないだろうか。理由は以下の通り。

・防衛に失敗した統治局。というか防衛している統治局。これってかなり異質だ。ネット端末遺伝子がない住人を防衛している。統治局はなぜこんなことを? 住人達が東亜重工出身で、漫画で描かれる不可侵の協定の他に、東亜重工の外に入植した住人を保護するような協定を結んでいたのかもしれない。もちろんこれは統治局レベルでの約条で、セーフガードは関係ない。だから襲撃されちゃったんだけど、ちょっと特別扱いされていることに変わりない。これは、襲撃された集落が東亜重工由来の人々だからではないか。


・なぜ集落はセーフガードによって襲撃されているのか? というか、なんで上位のセーフガード(サナカン)や大嚢王が来ているのか? 【仮説1】これは恐らく霧亥たちがこの階層に来たからだろう。霧亥は放浪していたが、東亜重工というかなりネット端末遺伝子がある可能性が高い施設(実際少なくともそれに近いものがあった)に初めて近づいた。ネット端末遺伝子を持たないものがネット接続しようとしているわけだからセーフガードが警戒している。【仮説2】より描写が多い仮説として、セーフガードがいよいよ霧亥の機能を回復させてセーフガードに回帰させようとしたため。まずサナカンが来ていることが第一の根拠。人格を施した上位のセーフガード。対霧亥用だろう。霧亥と面識もありそうだ。そしてサナカンは霧亥をただ殺すわけではなくて、微小構成体を注入した。このあとも具体的に見ていこうと思うが霧亥の回復を丁寧に見守ってからその正体を現す。【仮説1】【仮説2】は複合的に考えることもできる。霧亥たちがネット端末遺伝子に接近するのを防ぐために霧亥をセーフガードに回帰させる。うーむ、こう考えるとセーフガードはかなり頑固というか融通が利かない組織だ。ネット端末遺伝子を持たない者の排除、しか頭にない。カオス状態の解消を希求していない。むしろカオスを助長する存在だ。このあたりの欠陥、多分都市の暴走が始まるころにこれを意図的に仕組んだ存在があったのかもしれない。【仮説3】よく考えたらイヴィとメイヴが近くにいるのか。そのせいかも。ま、ここではこれらが複合的要因でサナカン達が派遣されたと考えたい。


・サナカンは腕から重量子放射線射出装置が生えてる。ギリギリだったけど、シボを狙ったビームを霧亥が自分の重力子放射線射出装置で相殺する描写がある。珍しい描写だ。これシボ大丈夫だったんだろうか。周囲は大爆発してるけど。こっからシボは怪我するか気分が悪くなるか死亡するかばっかりだ。